2023-10-25

超過税率は「超過」じゃない!

「超過税率」ご存じですか?「地方自治体の条例に基づき、標準税率よりも高く設定された地方税の税率」のことで、東京都は、法人事業税の所得割、法人住民税の法人税割などに超過税率を採用しています。

でも何か違和感を覚えませんか😁?まとめてみました。

先ず超過税率の英訳(参考訳)ですが以下のようになります。

超過税率=the higher rate of income levy of local enterprise tax* (than the standard rate) * 法人事業税所得割のケースです。法人事業税についてはこちらをどうぞ。 

え~!!「超過と言えば excess でしょ」とお思いのあなた!下に理由を書きました。

超過税率の「超過」は実は「超過」という意味ではありません。「(標準税率より)高い」税率という意味です。具体的には、東京都の法人税事業税の所得割で普通法人の年400百万円以下の所得の場合
  • 標準税率 3.5%
  • 超過税率 3.75%
となっています。でも正しい日本語とその英語説明は、

標準税率(3.5%)+ 追加税率(0.25%)= 特別税率(3.75%)
   Standard rate    +    Additional rate    =     Special rate

ぐらいになると思うのですがいかがでしょうか。

日本語が間違っていると英訳も当然間違えます。翻訳者にリサーチ力が求められるのはこういう間違った(あるいは不明確な)日本語が横行しているからだと思います。

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